NovelAI 4.5に搭載された「精密参照」は、参照画像を使ってキャラや絵柄を高精度に再現できる機能です。
従来の「キャラ参照」から名称・仕様ともにアップデートされ、パラメータの細かな調整が可能になりました。
本記事では精密参照の概要から使い方・パラメータの意味まで、実践的な視点でわかりやすく解説します。
NovelAI「精密参照」とは何か|旧キャラ参照からの進化点
精密参照は、NovelAI 4.5で利用できる画像参照機能です。
ユーザーが指定した参照画像をもとに、AIがキャラクターの外見や絵柄を高い精度で再現しようとしてくれます。

もともと「キャラ参照(Character Reference)」として2025年9月にプレビューリリースされた機能が、名称変更とともに機能強化されたものです。
従来のプロンプト入力だけでは、髪型や服装が安定しないという課題がありました。
プロンプトの記述が不足していたり、そもそも文字だけでは伝えられる情報量に限界があったりするためです。
精密参照はこの課題を解決するために、参照画像から髪型・表情・服装といった視覚情報を直接読み取る仕組みになっています。
なお、精密参照はNovelAI Diffusion V4.5(Full / Curated)モデルでのみ利用できます。
また、使用時は1回の生成につき追加で5Anlasが消費される点にも注意が必要です。
参照を複数使用すると、その数に応じてコストが増加します。
精密参照の3つのモード|キャラ・絵柄・両方を使い分ける
精密参照には、目的に応じて選べる3つのモードが用意されています。
キャラクターを再現したいのか、絵柄を再現したいのか、あるいはその両方なのかによって使い分けることが重要です。
キャラ参照モード
キャラ参照は、参照画像に写ったキャラクターの見た目をAIが再現しようとするモードです。
細部をタグ付けしなくても、顔・髪型・服装といった特徴を画像から自動で読み取ってくれます。
モデルがもともと学習していないオリジナルキャラクターの固定にも活用でき、キャラの一貫性を保つうえで非常に便利です。
絵柄参照モード
絵柄参照は、参照画像の画風・タッチ・雰囲気を生成画像全体に反映させるモードです。
キャラ参照とは独立して使えるほか、組み合わせることもできます。
ただし、参照画像の画風を完全にコピーするわけではなく、あくまでも影響を与える程度の機能である点には注意が必要です。
キャラ&絵柄参照モード
キャラ&絵柄参照は、キャラクターの見た目と絵柄の両方を同時に参照するモードです。
1枚の参照画像からキャラ情報と画風情報をまとめて抽出するため、統一感のある画像を生成しやすくなります。
ただし、複数のキャラ参照を同時に使用すると、それらが混合されてしまい、別々のキャラクターとして扱われない点に注意してください。
精密参照の使い方|手順とパラメータの設定方法
精密参照の操作自体はシンプルです。
参照画像をアップロードします。

続いて、「キャラ」「絵柄」「キャラ&絵柄」からひとつを選択。

あとは通常どおりポーズ・表情・背景などのプロンプトを入力して生成するだけです。
ここでは、精密参照の再現精度を左右する2つのパラメータ「強度」と「忠実度」について詳しく解説します。
強度(Strength)の役割と設定の目安
強度スライダーは、参照画像の視覚的な特徴をAIがどれだけ強く反映するかを調整するパラメータです。
値を1に近づけると、色・塗りのスタイル・その他の視覚的要素が強く反映されます。
一方、値を下げるとAIの創作自由度が上がり、参照画像に縛られない柔軟な生成が行われます。
ただし強度を上げすぎると、表情・アングル・ポーズまでが参照画像に引っ張られすぎてしまうため、バランスの調整が重要です。
忠実度(Fidelity)の役割と設定の目安
忠実度スライダーは、参照がどれだけ正確に適用されるかを切り替えるパラメータです。
値が0のときは旧バージョンの挙動(スタイルや全体構図に対してやや柔軟)になり、1に近づけるほど新しい挙動(キャラクターのディテールがより強く出る)に切り替わります。
なお、数値部分を直接クリックすると負の値も入力でき、参照画像の品質が低いときの調整に役立ちます。
目的や参照画像の品質に応じて試行錯誤しながら調整するのがおすすめです。
| パラメータ | 値を上げると | 値を下げると |
| 強度(Strength) | 参照画像の色・スタイルが強く反映される | AIの創作自由度が上がり、柔軟な生成になる |
| 忠実度(Fidelity) | キャラクターのディテールがより出やすくなる | 旧バージョンの柔軟な挙動に近くなる |
精密参照の参照画像はどう選ぶべきか
精密参照でより高い再現性を得るには、参照画像の選び方も重要なポイントです。
公式ドキュメントによると、「全身が写っている立ち姿」「ニュートラルなポーズ」「シンプルな背景」の画像が安定しやすいとされています。
また、線がはっきりしたイラストは参照として扱いやすく、絵画調やラフスケッチ調の絵柄は細部を読み取りにくい場合があります。
解像度については、1024×1536・1472×1472・1536×1024のいずれかの大サイズで用意するのが理想です。
キャラ参照はこの3サイズのいずれかを使用するため、小さい画像は拡大・パディングされ、大きい画像は縮小・パディングされます。
また、生成したい部分(上半身のみなど)がキャンバス上でできるだけ大きく写るようにすると、ディテールが出やすくなります。
さらに、特定の服装が再現されにくい場合はその要素をタグで補強することが有効です。
検証結果でも確認されているとおり、髪型や服装などのキャラクタータグを省略すると再現性が低下するため、プロンプトとの併用が基本になります。
多くの角度を1枚でカバーしたい場合は、複数アングルが載ったターンアラウンド(設定画)風のシートを参照画像として用意するのも効果的です。
以下のタグを活用すると、参照用画像の生成がしやすくなります。
- multiple views
- turnaround
- reference sheet
- cropped shoulders
- expressions
精密参照を使う際の注意点
便利な精密参照ですが、利用にあたっていくつか注意しておきたい点があります。
複数キャラクターへの対応は現状困難
現時点では、複数のキャラ参照を同時に使用するとそれらが混合されてしまいます。
1回の生成で別々のキャラクターとして扱われるわけではないため、複数キャラクターが登場する漫画や集合イラストへの活用はまだ難しい状況です。
今後のアップデートで対応が進めば、活用の幅が大きく広がると期待されています。
バイブストランスファーとの併用は不可
現時点では、精密参照とバイブストランスファーの同時使用はできません。
また、インペイントと組み合わせる場合は絵柄参照の強度や忠実度を下げないと品質が低下することがあるため、設定に注意が必要です。
インペイントとの組み合わせ自体は有効で、衣装やディテールなど「ここだけ直したい」という部分の修正をAIにガイドすることができます。
著作権と使用権利への配慮
精密参照に限らず、AIを使った画像生成全般において、他人のイラストを無断で参照画像として使用することは著作権侵害のリスクがあります。
参照画像には必ず自分が権利を持つ画像を使用し、使用する画像の権利関係を事前に確認しておくことが大切です。
まとめ
NovelAIの精密参照は、参照画像を使ってキャラや絵柄を高精度に再現できる強力な機能です。
3つのモード(キャラ参照・絵柄参照・両方)を目的に応じて使い分け、強度と忠実度の2つのパラメータを調整することで再現性をコントロールできます。
参照画像は全身・ニュートラルポーズ・シンプル背景のものが安定しやすく、大解像度での用意が推奨されます。
複数キャラへの同時対応など制約はありますが、キャラ固定の課題を大きく解消してくれる機能です。
よくある質問
Q. 精密参照はどのモデルで使えますか?
A. 精密参照はNovelAI Diffusion V4.5(Full / Curated)モデルでのみ利用できます。
それ以外のモデルでは使用できないため、モデルの選択に注意してください。
Q. 精密参照を使うとAnlasはどれくらい消費されますか?
A. 精密参照を使用すると、通常の生成コストに加えて1回あたり5Anlasが追加で消費されます。
参照を複数使用した場合は、その数に応じてさらにコストが増加します。
Q. 強度と忠実度はどう設定すればよいですか?
A. 強度は参照画像の視覚的特徴の反映度合い、忠実度はキャラクターのディテールの出やすさを調整します。
どちらも高すぎると参照画像に引っ張られすぎる場合があるため、生成結果を見ながら少しずつ調整するのがおすすめです。
Q. キャラの再現性が低い場合、どうすれば改善できますか?
A. 参照画像を全身・ニュートラルポーズ・シンプル背景のものに変えることが有効です。
また、髪型や服装などキャラクターを特徴づけるタグをプロンプトに補強すると再現性が上がりやすくなります。
Q. 複数のキャラクターを同時に精密参照で固定することはできますか?
A. 現時点では、複数のキャラ参照を同時に使用するとキャラクターが混合されてしまいます。
1回の生成で別々のキャラクターとして扱う機能は現在対応していないため、今後のアップデートが期待されています。
